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症状別

筋肉痛と肉離れ

冷やせば良い?温めれば良い? スポーツをより楽しむために

運動不足を解消しようと久しぶりに運動してみたら、体中が痛くなってしまって、とほほ…
運動直後ではなくすこし遅れてやってくる『筋肉痛』。
大きなケガではないし、すぐによくなるし…と思っても、痛いのはやはり辛いですよね。

普段使っていない筋肉を使ったり急に動いたりして後から筋肉が痛くなる『筋肉痛』と、スポーツなどで筋肉の一部に過度の負荷がかかって筋肉を損傷する『肉離れ』。
そのどちらも「筋繊維が損傷しておこる」ということをご存知ですか?

筋肉痛と肉離れはどちらも筋肉が痛むため、混同してしまうこともまれにあります。
今回は筋肉痛と肉離れについて、その違いや対処方法をお話したいと思います。

 

1.筋肉痛がおこるまで
一般的に『筋肉痛』と呼ばれているものは『遅発性筋肉痛』といい、運動などをした後、数時間から数日たってから痛みを感じることを言います。
・筋肉が引き伸ばされたときに小さな損傷ができ炎症をおこす
・筋肉に疲労物質が溜まり痛みを引き起こす
・筋肉についた損傷を治そうとする時に痛みが生じる など、
痛みの原因はさまざまに言われていますが、実はその原因ははっきりとは特定できていません。
普段使っていない筋肉を使ったときに起こりやすく、全身どこでもなりやすいのも特徴です。

2.肉離れとは
筋肉の部分断裂・完全断裂のことを、一般的に『肉離れ』と呼びます。
スポーツなどで筋肉が強く収縮した際に、筋肉が自分の筋力に耐えられなくなり断裂してしまうことで強い負荷のかかりやすい太ももやふくらはぎの筋肉に発生しやすいです。
急激に動かしてしまったり、ウォーミングアップ不足、疲労の蓄積なども肉離れを引き起こしやすい原因のひとつと言われています。

3.筋肉痛と肉離れの見分け方は?
一般的な『遅発性筋肉痛』は運動後数時間~数日たってから痛みがやってきますが、『肉離れ』は運動直後から痛みを感じることがほとんどです。
何日たっても痛みが引かないので見てもらったら肉離れだった、などというケースもありますので、あまりにも痛みが続く場合は一度専門家にご相談ください。

4.筋肉痛や肉離れになってしまった時は

・筋肉痛になってしまったら…
動かすのも辛いほどの筋肉痛になってしまった場合は、筋肉が炎症をおこしていることが考えられるのでまずは冷やすのが効果的です。激しい運動は控え、休息を十分に取りましょう。
軽い筋肉痛にはストレッチやマッサージなどをするのも回復に役立ちます。
痛みが軽減してきたら、ゆっくりとぬるめのお風呂に浸かり血行を良くするのもよいでしょう。

・肉離れになってしまったら…
肉離れになってしまった場合は、まずは運動を中断しましょう。
応急処置としてすみやかに「RICE処置」を行なうのも その後の回復を助けます。

ケガをしてしまったら まずは『RICE処置』

Rest
(安静)
すぐに患部を動かすのをやめ、安静にします。
受傷後にすぐ動かすのは損傷箇所の回復を遅らせてしまう原因になります。
Ice
(冷却)
損傷箇所を冷やして、血流を鈍化させます。氷水で冷やすのがベストです。コールドスプレーは冷却時間が短く、損傷がひどいケガにはおすすめできません。また、冷やしすぎて凍傷にならないよう短い時間で繰り返し行なってください。
Compression
(圧迫)
損傷箇所を適度に圧迫することで、内出血や腫れを最小限にとどめます。
包帯やタオルを巻いたりテーピングをして損傷箇所を圧迫しますが、やりすぎて痺れなどが出ていないか確認しながら行なってください。
Elevation
(拳上)
受傷した箇所を心臓よりも高い位置に上げ、腫れや内出血を防ぎます。

 

スポーツをするのに筋肉痛やケガはつきものと言っても過言ではありませんが、運動前後のストレッチ、ウォーミングアップやクールダウン、アイシングなどをうまく活用することで筋肉痛や肉離れを予防したり軽減させることも可能です。

上手に痛みを回避して運動を楽しみましょう!

 

(2013年6月更新)